元気がもらえるメガ級カステラ

少し角を曲がれば、今もノスタルジックな町並みが残る善通寺市。昔から続く商店もたくさんあります。「下吉田ぜいたく堂」もそのひとつ。御年87才のご主人がご夫婦で営んでいます。

元々は煎餅屋さんで、空海の故郷らしい銘菓・弘法筆せんべいを筆頭に昔ながらのカステラなどを販売しています。その歴史、なんと100年以上!老舗が軒を連ねる善通寺市においても、一世紀続く菓子店はそう多くありません。
現在の場所に店舗を移して久しいですが、その前は赤門筋(市内中心部にある商店街)で約40年暖簾を掲げていました。
善通寺っ子なら町中を走るこの車を見たことがあるのではないでしょうか。こちらのスカイライン、まだまだ現役です!


ぜいたく堂の車

実は、このお店に行きたかったのには理由があります。
お客さんたちの間で「枕のようなカステラ」と噂のジャンボカステラ。市内に住んでいながらまだ食べたことがない、奇想天外なカステラをどうしても味わいたい!

1日限定12本、午前中に売り切れてしまうこと必須のジャンボカステラがこちら。
iPhone7と比べるとこんな感じ、そして断面はこんな感じ。噂以上の迫力でした。




あれだ、確か江戸時代に使われていた円筒形のあの枕だ(笑)
当時の枕は固かったらしいですが、こちらはふわっふわの食感。卵の風味を感じる黄色い色も食欲をそそります。
先代のレシピを受け継ぎ、ご主人独自のアレンジで時代に好まれる味になっていったこのカステラ。ここだけの話、代変わりした当初は全然ジャンボじゃなかったそうです。お客さんの要望かはたまたご主人のサービス精神か?だんだんと巨大化。入れる箱がない!と心配する奥様に、箱を大きくしたらいい!と答えたご主人…ステキすぎるでしょ。
美味しさの秘訣は、地元の卵屋さんで仕入れる新鮮な卵と隠し味のブランデー。卵の使用量は半端なく、1日で約10kgも消費するとか。ブランデーはずいぶん昔から入れていたとのこと、時代を考えるととってもハイカラですね。
そして何より、お客さんの舌を虜にする焼き加減は、絶妙な温度調節や手際など熟練の職人だけが為せるワザ。毎朝4時起きで焼き上げるため数量限定なのも納得です。

さて、これだけこだわった看板商品。もしご主人が風邪で寝込んでしまったら店頭にカステラが並ばないのでは!と思いきや、これまで病気で休んだことがないと聞いてびっくり!※過去に一度だけ事故で入院した時はお休みされています
あまりにも驚く私に、体力には自信があるからと目の前で腕立て伏せを披露してくれました。しかも空手家がするような拳立て、脱帽です。



若い頃はずっとスポーツをされていたご主人。学生時代には逆立ちのまま校庭を何週もしていた、なんてご友人の証言も。50代の頃は、店の表にあった鉄棒でお孫さんに大車輪を披露していたそうです。
今サラッと言いましたが、大車輪ですよ大車輪!
あれ、お店を紹介するうちに“ぜいたく堂のご主人が体操選手になれたかもしれない話”になっちゃいました…。

「元気に仕事ができて、お客さんに美味しいと言うてもらえるんが一番やなぁ」
ご主人の活力の源は、とてもシンプルなものでした。

こちらまで元気がもらえるジャンボカステラ。幸運にも購入できた人、1kg以上の重さに箱の取っ手が取れそうになるので、箱は小脇に抱える感じで持ってください(笑)
昔ながらの一口カステラも人気ですからぜひご一緒に。




下吉田ぜいたく堂本舗
OPEN 8:30~17:00
CLOSE 火曜
〒765-0021 香川県善通寺市下吉田町17-1
Tel. 0877-62-0645