地域を支えるヒーローたち vol.3

第十一回 ~番外編~
地域を支えるヒーローたち vol.3

人生にはターニングポイントがある――。
その分岐点を自然と選んできた人もいれば、一大決心して大きな転機を迎える人もいると思います。
地元観光で出会った魅力的な人をご紹介する3度目の「まんなか。番外編」は、ターニングポイントを経て人生が大きく変わったおふたりです。

嘘はいかん。変わらない信念を持ち続ける人
塩田家畜人工授精所 代表取締役社長 塩田薫さん



 元大阪府警の警察官で、現在は善通寺市の畜産農家。8年前に人生のターニングポイントを迎え、仕事も住む場所もがらりと変わりました。現在は新たな目標とやりがいを持って、肉牛の繁殖業を営んでいらっしゃいます。
 (元)刑事さんとお話できる機会なんてそうそうありませんから、興味津々だった私。当時のことを色々とお聞きしてみると、保身のために嘘をつく被疑者とたくさん接する中で何度も口にした言葉があったそうです。
 嘘はいかん――。被疑者であっても人と人との付き合いを大切にしていた塩田さん、自分自身も誠実に生きていこうと決意。産地偽装や品質表示偽装など畜産業界にも嘘が蔓延する中、その信念はずっと変わっていないのだと教えてくれました。
 そんな塩田さん、本業の傍ら善通寺市の嘱託で交通指導員をされています。登校時間に合わせてほぼ毎朝通学路に立ち、地域の安全を見守るまさにヒーローなんです。子どもたちと毎日挨拶を交わす中で、大きなランドセルを背負っていたあの子がもう中学生か…なんて感慨深い気持ちになることも。子どもたちにとっても安心できる“おっちゃん”ですね!「ほんまはおにーさんって呼ばせたいんやけど~」と豪快に笑う塩田さんの表情には、誠実でやさしい人柄があふれていました。

塩田薫さんの記事はこちら!
第九回「讃岐和牛の牧場へ」


カサカサさん

泊まるためじゃなくて、この人に会いに行きたくなる
Guesthouse & Hostel MI CASA SU CASA オーナー 吉田さん


 前回のブログでもご紹介したとおり“陽に当たりたい”と思ったことがきっかけで会社員を辞め、ゲストハウスを始めた吉田さん。それを聞いたときは予想外の回答に思わず笑いましたが、あくまでそれはきっかけ。留学経験があり語学に堪能だったこと、旅を通してゲストハウスの温かさを身をもって知ったことが基盤になっています。でも、何気なく感じたこの思いが、確実にターニングポイントになったのだと思うのです。
 オフシーズンには長めの休暇を取り、今も旅を楽しんでいる様子。ただし、一般的な観光とはちょっぴり違うところがやっぱり吉田流。たとえば、メキシコでうどんを打ったり、キューバで野球に没頭したり。(ちょっぴりどころじゃない?)今年の2月には北海道で最も寒いエリアのひとつ、北見で「厳寒の焼肉まつり」に参加。何でも焼肉文化のPRとして始まった恒例イベントらしく、マイナス10℃前後の夜空の下でひたすら焼肉を味わうのだとか。興味をそそられますね!
 とにかく話好きで聞き上手、初対面を感じさせない気さくな人。自由な発想でさまざまな経験を積み、たくさんの人と交流して…。こんな豊かな人が香川の観光をPRしてくれたら、それはとてもステキな旅になる気がします。
 ちなみに写真はお客さんが作ってくれたクッキーで、「ミカサスカサ」のオリジナルキャラクター・カサカサさん。親しみある雰囲気が、なんだか吉田さんっぽいなと思います。

吉田さんの記事はこちら!
第十回「小さいけれどグローバルな宿」