背守り(せまもり)
その昔、霊魂は背中に宿っており、背中には目がなく無防備なため、着物の背の縫い目によって身を守っていると信じられていました。しかし大人の着物と違って、子どもの着物には目がないことから背後から魔が忍び込むかもしれない。そう危惧した母たちは魔除けとして背に縫い目をつける「背守り」をはじめました。
着物の背に沿うようにまず縦に9針、そして男児なら左に3針、女児なら右に3針。これが背守りの基本形。糸の端は、長く垂らしておきます。それはうっかり井戸や池に落ち込んだときに、守り神が引き上げやすくするため。一方悪い鬼に捕まるのを防ぐために、糸を玉結びせず、するりと抜けるようにしました。
そこから、背の家紋をつける位置にさまざまな文様をつけるように。力強くのびる麻の葉や、寒さに耐えて咲く梅の花、厄除けになる籠目模様など。我が子への母の想いを、ひと針ごとに祈りを込めて縫いつけられているのです。
背守りワークショップ
金倉寺では月に1度背守りのワークショップを開催しています。今後の背守りワークショップの予定は以下の通りとなります。
受付 | 金倉寺(0877-62-0845)までご予約ください |
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参加費 | 安産祈願を受けた方は無料(背守り糸を持参ください) ※祈願を受けてない方は1,000円(背守り糸代として) |
開催日 | 2024年 9月18日(水)10月16日(水) 11月20日(水) 12月18日(水) 2025年 1月15日(水)2月19日(水) |
時間 | 午後1時30分〜 |
場所 | 金倉寺お茶堂[山門入って右(東)の建物] |
背守りのやり方
背守り準備編
準備編では着物に糸で図柄を描くために必要な必要な道具と返し縫いの基本を説明しています。
背守り実践編
実践編ではトンボを縫っていきます。トンボは「前に進んで後退しない」ことから勝ち虫として縁起がいいと言われます。ここでは主に縫い進め方や、またトンボの目を表現する時に用いる結びの説明を行います。
おかるてん<せまもり>シリーズ
長く伝え続けられてきた「背守り」という風習を、現代の生活にも取り入れられたらと考え生まれたのが<せまもり>シリーズ。「背守り」には家紋代わりの文様をつけていたことから、子どもと女性の守り神おかるてんさんの象徴である「ザクロ」の刺繍をほどこし、ひとつひとつ祈願いたしました。出産祝いにもおすすめです。
せまもり<ロンパース> 5,900円
70cmサイズ(生後6ヶ月頃~)
デリケートな赤ちゃんの肌にも優しいものをと、国産オーガニック素材のものから厳選。肌着イメージが強すぎない上品なベージュ色だから、夏はこれ1枚でも。金倉寺本堂売店、ホームページにて販売しています。
せまもり<おくるみ> 9,100円
80cm×80cm
生まれたばかりの赤ちゃんをふんわり包み込むおくるみは今治タオルブランドだから、吸水性も抜群。大きくなってもお風呂上がりなどに長くご愛用いただけます。金倉寺本堂売店、ホームページにて販売しています。
せまもり<ガーゼタオル> 3,300円
32×38㎝ 3種セット
汗をかきやすい赤ちゃんの背中に、このタオルをはさむことでザクロやおかるてんさんの刺繍が子どもたちをしっかりと守ってくれます。やわらかく、吸水性の高いガーゼタオルは、品質の良い今治タオルブランドのもの。愛らしい色合いと刺繍に大人も使いたくなります。