3年ぶりの参拝団

3年前、とある参拝団が訶利帝堂にやってきました。
気がついた時には訶利帝堂前にたくさんのザクロがお供えされていました。


訶利帝堂お供え

2日前のことですが、いつもの通り、私が訶利帝堂にお参りにいくと、とある参拝団の方々が訶利帝堂にお参りに来られました。
四国霊場である金倉寺では、本堂と大師堂以外のお堂に、団体が参拝することは珍しいこと。
「なんだろう?」と覗いてみると、訶利帝堂前にいろいろお供えなどをしようとしていましたので、「どうぞ中にお参り下さい」と案内しました。

お話をうかがうと、和歌山から来られた団体で、定期的に(3年?)金倉寺をお参りされている団体とのこと。
その際にはかならず訶利帝堂をお参りし、ザクロのお供えをしていくそうです。
その理由をうかがうと、次のようなお話でした。

今回お参りしてくださった人数は14人。
そのうち3人が小学生のお子さんだったんですが、そのうちの1人、現在9才の子供がその理由だそうです。
6年前、つまり、この子供が3才の時、常に暴れたりして、行動に異常が見られる子だったそうです。
いろいろと頼り相談されたそうですが、その答えが「鬼子母神(訶利帝母)さまをお参りしなさい」というアドバイスだったそうです。
そして金倉寺に辿り着き、お参りしたそうです。
初めはこの子供も訶利帝堂に近づくことすら怯えていたそうですが、皆さんで抱きかかえ必死で般若心経をお唱えすると「巻き付いていた何かがとれた」と3才の子供が言ったそうです。
もちろん今でもその記憶は鮮明にあるというその子は、今回自筆の般若心経を納めていきました。

そんな3年ぶりの参拝に巡り会えたこの日。
そのお話を聞き、本当にご縁というものの大切さを感じました。
実はこの時、お供えいただいたザクロがきっかけでジャムを作るようになり、祈願される皆さまにザクロのお供えをお願いするようになりました。
私たち自身子供を授かりましたし、そんな願いをもった方々を受け入れることもできるようになりました。
今の訶利帝堂の形ができるキッカケだったのです。

3年間、がむしゃらに訶利帝堂のことをやってきたからこそ、皆さんに出会えたのでしょうか。
訶利帝母さまの強さとともに、信仰の強さもあらためて感じさせられる出来事でした。