坐禅について

いよいよ今週土曜日より「金倉寺坐禅会」が始まります。
しかし、そもそも「坐禅」とは何でしょうか。


坐禅

仏教修行の目的とは何か?
それはお釈迦さまと同じ「さとり」を得ることです。
「さとり」とは、一切の迷いや欲望、不安などから解放された最高の精神状態であり、禅定(ぜんじょう)ともいいます。
この禅定に至るための修行方法として、最も優れているとされるのが「坐禅」です。
つまり、「"坐"ることで"禅"定を得る」ということです。

なぜ、坐禅がもっとも優れているのでしょうか。
なによりお釈迦さまが「さとり」を得たのは、菩提樹の下で坐禅をおこなったため。
後にお釈迦さまは弟子達に坐禅を推奨し実践させ、多くの弟子をさとりの世界へと導かれました。

この坐禅の優れた指南書として、天台大師さまの著された『天台小止観』があります。
坐禅の根本書といっても過言ではありません。
しかし、天台宗では「止観(しかん)」といい、「坐禅」という言葉を積極的に使いません。
これは天台大師さまが「止観の修習こそがさとりを得るための最上の道であり、坐禅はその1つの方法である」とおっしゃったためです。
しかし一方で、「坐禅は止観を修習する最も優れた方法である」ともおっしゃいます。
坐禅と止観、この2つはいったいどう違うのでしょうか?