本日新たに2名の僧侶が誕生しました

本日金倉寺祖師堂(大師堂)において得度式が行われ、新たに2名の僧侶が誕生しました。
得度式とは僧侶になるための儀式。
この儀式の後に僧侶として、新たな人生を迎えることになります。


記念写真

具体的に得度式は「得度(とくど)」と「受戒(じゅかい)」に分かれます。
「得度」とは「度を得る」と書きますが、「度」とは「渡し」のこと。
渡しというのは、悟りの世界への渡ることをいいます。
つまり、仏教を信仰し悟りの世界へ渡る道へ入ることを「得度」といいます。

まもなくお彼岸ですが、実は彼岸とは悟りの世界のこと。
彼岸は「彼の岸(かのきし)」と書き、向こう側にある岸、それが悟りの世界です。
これに対し、私たちがいるこちら側の岸を「此岸(しがん、このきし)」といいます。
岸の間には煩悩や欲望が渦巻く大きな川があり、渡ることは大変困難を窮めます。
それを仏教という船に乗り、師僧という船頭を得て彼岸へ渡るための儀式、それが「得度」です。



次に受戒とは「戒を受ける」こと。
「戒」とは僧侶が守るべき規則のことで、天台宗では「円頓戒(えんどんかい)」といいます。
円頓戒は10の重要な戒と48の遵守すべき戒がありますが、こうして受戒した僧侶には戒名(かいみょう)、つまり僧侶としての名前が与えられます。



このたび新たに「健公(けんこう)」さんと「妙雪(みょうせつ)」さんという僧侶が誕生しました。
お2人とも普段は一般の仕事をしながら、週末や行事などでお寺に奉仕する在家得度(ざいけとくど)の方になります。
新しいスタートを切られたお2人の仏道修行を先導し、サポートできますよう、私たちも身が引き締まる想いです。