「YUJ」とはサンスクリット語で、「結ぶ、繋ぐ」を意味します。 YUJをご覧になった方とお寺が良い縁で結ばれることを願い制作しています。
2008年夏に創刊号を発行し、2010年冬第4号より年4回発行の季刊紙となりました。 金倉寺ゆかりの話から神話まで、神仏にこだわらずに興味のおもむくままに さまざまな話題を紹介していきたいと考えています。
YUJはこちらのページですべてご覧いただけます。 また実際に手にとってみたい方は、金倉寺本堂にて無料で配布しています。 また遠方で金倉寺への参拝がなかなか適わない方、定期購読希望の方も、 無料で郵送いたします。 どうぞお気軽にお申し込みください。

寺報「YUJ」

YUJ第12号「創世神話」

日本国創世の物語として語られるイザナギとイザナミによる「国産み神話」。 『古事記』によりますと、一番初めに生まれたのは淡路島でした。 一方で日本国を支配した大和朝廷が置かれたのは畿内であり、 『古事記』によれば8番目の誕生とされています。

なぜ淡路島が最初に誕生したのでしょうか。 YUJ第12号では、創世神話の特徴や大和朝廷と淡路島の関係よりその謎に迫り、 「創世神話」が私たちに伝えてくれることを考察してみたいと思います。

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YUJ第11号「般若心経」

仏教ブームといわれる昨今、書店にも一般向けの仏教書が目につきます。 お寺の観光ガイドに混じりよく見られるのが般若心経の解説書です。 少なからず仏教に興味をもつ方であれば知っている般若心経。 この般若心経を手がかりに、仏教哲学である 「空の思想」へと誘ってくれる書物がほとんどで、 般若心経の真意は空であると考える仏教者も多くいます。

しかし、般若心経の真意は別のところにあります。 空の思想はその解説に過ぎません。

YUJ第11号では、歴史的考察より般若心経の思想の変遷を追いかけてみたいと思います。

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YUJ第10号「乃木神社」

大正元年(1912)9月13日、明治天皇の大葬の日であり、 この日、乃木大将とその妻静子が明治天皇に殉じて自害し果てました。 今年で99年目、百回忌の年にあたります。

乃木夫妻の殉死は、国内にとどまらず、海外でも大きく扱われ、 その誠忠と武士道の発揮を賛嘆しつつも、宗教上の理由や国禁の立場より、 疑義を示されました。

はたして乃木夫妻の殉死の理由、意義とはいかなるものだったのでしょうか。 さらに神として祀られるようになったその理由とは。当時の識者の意見とともに、 考えてみたいと思います。

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YUJ第9号「一言主神」

初詣には神社を参拝し、盆には仏壇に膳を供えて先祖を迎える。 わが国の年中行事には、神道と仏教が入り交じっています。 わが国の宗教の始まりとはいったいいつなのでしょう。 そして、神道こそが、わが国固有の宗教なのでしょうか。

わが国では、古来より、神聖視された山において、 身心の鍛錬を行う山林修行者と呼ばれる人々が活躍しました。 日本仏教の礎を築いた天台宗開祖の最澄、真言宗開祖の空海。 そして、そういった山林修行者たちより、後に開祖と仰がれる宗教者が役行者です。

その役行者と対立したと言われる葛城山の一言主神。 なぜこの二人は対立したのでしょうか。 そして、役行者とは、神と対立する存在だったのでしょうか。

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YUJ第8号「坐禅止観」

今では"zen"の語で世界に通用する「坐禅」。 禅宗の思想、さらにはその修行を見事に顕した言葉ですね。 しかし、この坐禅は、何も禅宗だけのものではありません。 天台宗では止観といい、真言宗では三昧ともいい、 そもそもその起源はお釈迦さままで遡ります。

しかし、現在日本で坐禅と言われるそれは、ひとつの共通の人物、 並びに書物に帰結してしまいます。 それが天台大師智顗であり、『摩訶止観』です。 坐禅と止観、この二つは何故、分かれてしまったのでしょうか。

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