人物

地域を支えるヒーローたち vol.13

これぞ理想の女性!の、人間味あふれる毎日
長田in香の香 女将 宮本憧子さん

 あの「長田うどん」の創業者からダシを受け継ぎ、「長田in香の香」の暖簾を掲げ、もう30年も唯一無二の味を守り続けている女将・宮本憧子さん。70歳を過ぎてなお、現役でお店に立たれているパワフルな女性です。
 なにせ人気店ですから、週末などは早々に麺がなくなることもあるでしょう。でも、営業時間内であればなるべく食べてもらえるよう「玉切れになってもまた(生地を)練るよ!」と言っちゃうところが宮本さんの心意気。夏場に長時間並ぶお客さんたちを見て、その人気ぶりに満足するよりも「熱中症も心配やし気の毒でねぇ」と気遣うところが宮本さんの優しさです。
 そんな宮本さん、きっと忙しいはずなのに毎日がすごく楽しいのだと話します。田舎料理を作るのが好きで、お店のサイドメニューからまかない飯まで腕をふるいます。取材時はちょうど秋だったのですが、「お芋炊いたり栗ご飯作ったりね。栗の皮を剥くのも楽しいんです」とにっこり。手抜きすることばかり考えてしまう私は脱帽しっぱなしです(笑)また、小学4年生の頃から習っていた生け花は、なんと師範も持っていらっしゃるそうでこれまた脱帽!店内でお客さんの目を楽しませている季節の花、実は女将自ら生けていたんですね。
 料理とお花を嗜み、さらには88カ所巡りが趣味のご主人にもたま~にお付き合いする良妻な一面もあり…。宮本さんに会うために足を運ぶ常連さんが多いのは、きっと彼女の人間味あふれる魅力を知っているからでしょう。名は体を表すと言いますが、憧子(とおこ)さん、まさに憧れる要素がいっぱいな方でした。

「長田in香の香」さんの記事はこちら!
「釜あげ一本勝負のうどん屋さん」