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親子で楽しみ・学び合い・支え合う広場 子夢の家~前編~
金倉寺のすぐ近くにある「子夢(こむ)の家」は、そんな親子が集う地域のコミュニティです。
といっても、自由に遊んで好きなだけおしゃべりして、子どももママも楽しめる気軽な空間。果樹が木陰をつくる芝生の庭には、ブランコや滑り台、砂場などの遊び場があり、まるで親子のセカンドホーム,、第二の我が家!夏休みを迎え、暑さに負けない子どもたちの元気な声が響いていました。
運営は「NPO法人子育てネットくすくす」。地域の子育て支援や障がい児通所支援事業に携わっているので、地元の人にとっては馴染みのある名前かもしれませんね。
代表の草薙めぐみさんが東京からここ香川県善通寺市に嫁いだのは、もう25年も前のこと。初めての田舎暮らしにカルチャーショックを受けたのもつかの間、見ず知らずの土地で子どもを産み育てる大変さを、身をもって知ることになりました。
悩みを共有できる友だち、親子で遊べる場がほしい!
そんなシンプルな思いから始まった「竜川ピヨピヨクラブ」は、当時はまだ珍しかった子育てサークル。もちろんSNSなどのコミュニケーションツールも普及する前ですから、同じ思いを持つママたちがたくさん集まったそうです。
さまざまな親子と交流する中で気づいたのは、草薙さんが感じた孤独や不安、悩みは自分だけの問題じゃないこと。
「ここに来ればほっとする、もう一人産もうかなって思える。子育てのいろんな壁を取っ払って、親子や地域の人が気軽に集える場所をつくりたかったんです」。
仲間と共にNPO法人としての団体運営を決意されたのは、サークルが誕生して8年後のことです。
さて、一番最初の活動拠点は仲間とお金を出し合って借りた古民家。現在、善通寺市の子ども・家庭支援センター内にある「子育て広場くすくす」の前身です。
法人化するにあたって活動内容や目的について話し合い、地域の課題、福祉のことも学ぶ必要があります。メンバーの大学教員や専門施設の人から話を聞き、何度も勉強会を開きました。
草薙さん、これ全部子育てしながらですよね…すごい!
ただただ感心する私に「仲間と積み上げてきた土台があってこそです。家族やママ友の協力が何より支えになってくれたんですよ」とにっこり。
そこには、見ず知らずの土地で不安を抱えていた草薙さんの姿はもうありません。いつの間にか、かけがえのない絆ができていたから。
紆余曲折を乗り越え、平成14年春、ついにNPOとして子育て広場を自主運営!翌年には四国初となる市の委託事業を受け、本格的な活動に乗り出しました。
親子イベントの開催や今はよく見る保育園の園庭開放も、同NPO法人が先駆けといってもいいでしょう。現在は3拠点7事業を手がけながら、コーディネーターとして子育て家庭への個別訪問や付き添い支援など、行政、地域、親子を“つなぐ”役割も担っています。
ちなみに、「くすくす」という名前には、親子がクスクスと笑い合い、子どもたちがくすの木のようにたくましく伸びやかに成長しますようにという願いが…。
それは草薙さんご自身が我が子に願ったことであり、世のママたちみんなの願いでもあります。
さぁ、まだまだ続く草薙さんの奮闘記。次回は「子夢の家」の誕生秘話も!?
お楽しみに♪
子夢の家(NPO法人子育てネットくすくす)
http://www.k-kusu.com/ekomu.html
OPEN 10:00~16:00(土曜は15:00まで)
CLOSE 月曜、日曜祝日
〒765-0031 香川県善通寺市金蔵寺町1044-2
Tel. 0877-63-0584
草薙さんの記事はこちら!
地域を支えるヒーローたち vol.22 NPO法人子育てネットくすくす 理事長 草薙めぐみさん